2.10 フォーカスその1
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今のカメラは当然のようにオートフォーカス(AF)が付いていて、シャッターボタンを押せばカメラがピントを合わせてくれる。動いているものも、動体予測と言って近づいてくる、あるいは遠ざかっていく速度を感知してピントが合うタイミングでシャッターを切ってくれる。ピントが合っているのが当たり前で、ピントを外せばカメラが悪いってことになる。メーカーも大変である。(‥ゞ

勿論、私が初めてカメラを買ったときは、マニュアルフォーカス(MF)しかなく、自分の目を信じてピント合わせをしていました。だから、飛行機がこちらに向かって来る場合は、あらかじめピントを決めておいて、その場所に飛行機が来るタイミングでシャッターを切っていました。(=置きピン撮影と言います。)

だから、初めてオートフォーカス(AF)を搭載したカメラを買って、千里川土手の上をアプローチしてくる飛行機を連写したときは驚きました。全部ちゃんとピントが合っている。これは驚異的なことでした。

ところで、オートフォーカスの原理を知っていますか?

一眼レフ(ミラーのないものを除く)では、TTL二次結像位相差検出方式と言って、レンズ内を通った被写体のボケの量を検出してボケがない=ピントが一致していると想定した距離にレンズを駆動してピントを合わせに行きます。おそらくは最初に大雑把なピント合わせをして、その結果をみて微調整する、こんな感じで合わせているようです。

一般的なコンパクトデジカメでは、コントラスト検出方式と言って、イメージセンサーで捉えた画像のコントラストを検出し、一番くっきり写る=ピントが合うようにレンズを前後に駆動します。そのため、一眼レフに比べてピント検出のタイムラグが大きく、動体撮影には不向きです。

#一眼レフはオートフォーカス(AF)専用のセンサーを使って演算処理しているのに比べて、コンパクトデジカメは、イメージセンサーの出力したデータを使っていますので、遅いのはやむなしと思います。その分原価低減に寄与していると言えるでしょう。

ただ、どちらの方式であっても、真っ白な壁に向けてピントを合わせようとすると、ピントが合いません。ピントが合うためには、壁のシミだとか、亀裂だとか、色の違う場所がないと、判別できません。雲のない青空に向けてピントをあわせようとしても、合焦エラーがでるのはそのためです。

今は複数のAFフレーム(測距点)が普通ですが、それぞれのAFフレームには横線検知、縦線検知といった区別があります。またf2.8の光束で検知するもの、f5.6の光束で検知するものなど、センサーの種類がありますので、自分のカメラの各々のセンサーがどのタイプか確認しておきましょう。

TTL二次結像位相差検出方式といっても、考え方は光学視差式距離計(レンジファインダー)と同じで、その昔戦艦大和なんかに搭載されていた15m測距儀のコンパクト版?です。

一対のセンサーの位置、横配置か縦配置で縦線検知、横線検知が決まります。例えば縦線検知の場合、垂直の線を検知してピントを合わせることが出来ますが、水平の線は検知出来ず、合焦エラーが出ます。こんな場合は、例えばカメラを傾ければ検知できるようになります。

最近のカメラは、縦・横にセンサーを十字配置して、縦線も横線もどちらでも検知できるタイプが増えてきました。

また、f2.8の光束で検知するものは、f5.6の光束で検知するものに比べて基線長が長いのでより精度の高いピントを検知できるとされています。ただ、レンズの開放F値がf2.8より明るいレンズでないと検知できないので、中口径のレンズでは役立たずです。(‥ゞ

サードパーティのレンズによく開放F値がf6.3というレンズもありますが、カメラに対して開放F値がf5.6と偽情報を流してオートフォーカスが使えるようにしています。原理的には無理をしていると思われますので、AFの精度やスピードにやや疑問が残ります。

キヤノンの場合、オートフォーカスのモードには次のようなものがあります。

 1.ONE SHOT
 2.AI SERVO
 3.AI FORCUS

1.ONE SHOTは、シャッター半押しで一度ピントを合わせるとそこでAFの作動を止めます。相手が動いていない場合に便利で、ピントを合わせた後の構図の変更も自由自在です。

2.AI SERVOは、シャッター半押しの間、ずっとピントを合わせ続け、相手が動いている場合はシャッターを押すまでのタイムラグを予測してレンズを駆動します。飛行機など動体の撮影には便利ですが、ずっとAFフレームを捉え続けていないとピントが合いませんので、相手の機動が激しいと慣れが必要です。

この場合、連写が基本となり原則は、1枚目はシャッター優先、2枚目以降ピント優先でシャッターが切れます。

また、フォーカスエリア全面での測距の場合は、まず真ん中(または指定したAFフレーム)で被写体を捉えると、後はカメラが被写体を追いかけ、周辺のAFエリアでもピントを合わせ続けます。

ただ、カメラが勝手に判別しますので、被写体が小さい場合や背景に混じって区別できない時には追随できないこともあります。あらかじめAFフレームを個別選択しておくのも必要です。

3.AI FORCUSは、ONE SHOTとAI SERVOの自動切り替えバージョンで、便利だとは思いますが、あまり使ったことはないです。カメラが勝手にモードを切替えますので、結局自分の意図しない結果になる確率も高くなると思います。