2.1 撮像素子(イメージセンサー)
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さあ、ここから力を入れて、写真のお勉強です。(^^)v

銀塩カメラの場合、フィルムに光をあてて化学反応を利用して写真を撮っていましたが、デジタルになった今、フィルムに代わるものが、撮像素子(=イメージセンサー)です。カメラの仕様には、CMOSとかCCDとか書いてあるセンサーのことで、光の明るさを感じて電気に置き換えます。その電気を増幅して画像データとします。

今なら3000万画素とか、なんかカメラの性能を決めるような宣伝の仕方で数を競っていますが、これはその撮像素子の中にある素子の数と言えばよいのでしょうか。その一つ一つの画素(=Pixel,ピクセル)が光を感じます。

このピクセルの集合体が一つの写真となりますので、1800万画素と言えば、写真が1800万個の点(=dot,ドット)で表現されていることになります。勿論、この点ひとつひとつを人間は識別できませんから、写真を見ても粒状感を感じることなく滑らかな写真となります。

例えば、今私が使っているPCのモニターが1920ピクセル×1200ピクセルですから、2,304,000ピクセル、すなわち約230万画素になります。フルハイビジョンのTVは、最大で1920ピクセル×1080ピクセル=2,073,600ピクセルで約207万画素になります。これで50インチのモニターとかあるわけですから、結構粗いものなんです。それだけ脳の画像処理能力が凄くて、綺麗な絵にしてしまうと考えた方が良いと思います。

ところが、プリントすると粗が見えてしまうので、出来るだけ細かく表現出来る方が良い。2000年頃は、400万画素ぐらいでも高解像度と言われていたのが、年々ヒートアップし、今や5,000万画素代に突入しています。

ただ、プリントを考えた場合、1000万画素で全紙大(約457mm×約560mm)の写真にプリントしても全く問題のないレベルですから、あまり画素数は意識しなくても良い時代になったと思います。勿論、トリミングを前提とするなら、出来るだけ画素数の多いカメラの方が有利です。

#今はデジタル印刷の技術も進歩しています。細かく見なければ、1000万画素あれば、たたみ1畳分ぐらいの大きさに印刷することができるようです。印刷機の能力もありますので、不要に高い解像度のデータをもらっても、実際は解像度を下げて印刷するようです。そうしないと、印刷速度が遅くなって効率が悪いそうです。(‥ゞ

ところが、ひとつ落とし穴があります。

前述のように一つ一つの画素で光を感じますが、実は色の識別ができません。明暗しか区別できないのです。だから、それぞれの素子の前に赤、青、緑のフィルターを置いて、それぞれの明るさを計り、画像処理で合成して色を決めています。

#光の三原色は、赤・青・緑で、三つの色が混じると白になります。モニターの原理はこれです。もっとも、モニターのピクセルは、色を表す最小単位ですから、1ピクセルに赤・青・緑を表示する3つ素子が集まっていると考えて良いと思います。そういう意味で言うと、カメラの画素数っていうのは、ちょっと誤魔化しているように思います。

ちなみに、これらの色の配列をベイヤー配列といって、緑・赤・緑・赤・緑/青・緑・青・緑・青の画素が格子状に順番に並んでいます。

ですから、1000万画素のカメラと言っても、250万画素のデータを4倍に拡大して表示していると言えます。それだからこそデジタルカメラ特有の問題、直線がギザギザになる、モアレが生じる、細部がもわっとするなどの症状が生じることがあります。

#こうした問題を回避するため、また、よりよい写真を生成するため各社が競って研究開発しているのが画像処理エンジンだと思います。人間で言う脳に当たる部分で、これが各社違うため、またカメラによっても違うために、同じ風景を撮っても出てきた写真が違うということになります。考えようによっては写真の味付けと言えるでしょう。

そして、もう一つ大事な点が、撮像素子の大きさ。

フィルムを使っていた頃は、いわゆる35mm一眼レフレックスカメラ(=一眼レフ)の1コマの大きさは、36mm×24mmでした。ですから、一眼レフのレンズは全てこの大きさのフィルムに光が届くように設計されていました。

ところがデジタル時代に突入すると、最初は36mm×24mmの大きさの撮像素子なんて大きすぎて作れない。仕方がないので縦横の比率は同じのまま、撮像素子の大きさを小さくしました。それが、APS-CとかAPS-Hという規格です。今では、APS-Cサイズが普通で、元の36mm×24mmの大きさの撮像素子もハイアマチュア・プロ用のカメラとして使われるようになってきましたが、これをフルサイズって言って区別するようになりました。

#その他にもフォーサーズやマイクロフォーサーズという規格もあります。
#”一眼”という言葉も難しくなってきました。レンズから入った光をミラーを介してファインダーに導いているカメラを一眼レフと呼びたいです。

APS-Cサイズの撮像素子の大きさは、概ね23.6mm×15.8 mmぐらいで、実撮影画角は、レンズの焦点距離の約1.5倍に相当します。すなわち、焦点距離100mmのレンズは、APS-Cのカメラでは焦点距離150mmのレンズの画角で撮影していることになります。

ところが、キヤノンの場合は、APS-H規格のEOS-1Dがあるためか、少し規格が違います。キヤノンのAPS-Cサイズの撮像素子の大きさは、概ね22.3mm×14.9mmぐらいで、実撮影画角は、レンズの焦点距離の約1.6倍に相当します。すなわち、焦点距離100mmのレンズは、APS-Cのカメラでは焦点距離160mmのレンズの画角で撮影していることになります。

ちなみに、今はなくなりましたが、キヤノンのAPS-Hサイズの撮像素子の大きさは、概ね27.9mm×18.6mmぐらいで、実撮影画角は、レンズの焦点距離の約1.3倍に相当します。すなわち、焦点距離100mmのレンズは、APS-Cのカメラでは焦点距離130mmのレンズの画角で撮影していることになります。私が使っているEOS-1D MarkIIIがこのセンサーを使っています。

#と言うことは、APS-Cの場合、キヤノンの方が安く作れるはずです。ところが、撮像素子の大きさが小さいから、高画素化が難しい?

ここで注意して欲しいのが、撮像素子の大きさが小さくなって、レンズの焦点距離が伸びるように見えるけれども、実は、フルサイズで撮影した写真の一部をトリミングして大きくしたのと同じです。ですから、写っている範囲は160mmのレンズと同じでも、ピントの合う範囲、ピントの深さ(=被写界深度)は、100mmのレンズと同じです。

よって、撮像素子の大きさによって、微妙に写真が違います。はじめからAPS-Cサイズのカメラで写真を撮り始められた方は問題ないですが、やはりフィルム時代を知っている人間としては、APS-Hサイズが限界でで、どうしてもフルサイズに手が行きます。慣れとはそういうモノです。

ところが、飛行機を撮っていると、望遠系に強いと言うことは、案外便利で、どこか心の隅には焦点距離を稼ぐためにEOS 7D系も必要と思ったりしています。下手に大口径超望遠レンズを買うより、はるかに安いですから。(笑)